こんにちは!お住まい守り隊です!
火災保険に加入する際に迷ってしまうのが、保険金額の上限をいくらにするか?という問題です。
万一のときには十分な補償が必要な反面、毎期支払う保険料はできるだけ抑えたいですよね。
適正な補償を受けるためにはどれくらいの保険金額にすればよいか、なれないうちはわからないものです。
今回は火災保険における保険金額の上限はどれくらいが適正か考えていきます。
時価と新価を理解しよう
火災保険の保険金額を考える場合には時価と新価という考え方を理解する必要があります。
このうち時価は何となくわかるけど、新価って何?という人が大半です。
新価は保険関係でよく出てくる考え方ですが、一般的な知識ではありません。
ここでは保険独自の概念を含む、時価と新価についてみていきましょう。
時価とは?
時価とは文字通りその時点の価格のこと。
建物は時の経過にともなって価値が下がっていくのが一般的。
新築と築10年では同じ建物でも価値が違うのです。
ここでいう時価とは火災保険に加入する時点でのその建物の価値のことです。
新築の建物では時価と建築価格はほぼ同じですが、築年数の古い建物ほど差が広がっていきます。
古い建物であれば時価は安いため、保険料もそれに伴ない割安になります。
反対に保険金額の上限も低いため、保険金額を満額もらっても保険金だけで同じ建物を再築することは難しい場合もあります。
新価とは?
新価とは再調達価格とも呼ばれ、建物を再度新築した場合の価格のこと。
新築時点の価格が「新価」の語源といえます。
新価で保険金額を設定すれば、万一の場合でも同じ建物を建築できるほどの保険金を受け取ることが可能です。
反対に保険金額の上限は高くなるため、支払う保険料は割高となります。
最近の火災保険は新価で設定することが主流です。
古くから契約している火災保険では時価で保険金額が設定されていることもあります。自分の火災保険を一度確認してみましょう。
保険金額を正しく設定するには
保険金額を正しく設定するにはいくつかの決まりを知っておく必要があります。
まずは保険金額が支払の上限額であることを理解しましょう。
これを理解しておくと、全部保険を目指すことが理想的であることがわかります。
一部保険や超過保険では過不足があることもわかるので理解しておきましょう。
全部保険を目指そう
全部保険とは、新価と保険金額が同一に設定されている状態をいいます。
この場合は建物を再建するだけの十分な保険金額が支払われるのです。
保険料についても新価に対応した保険料のため、無駄に支払うこともなく不足もありません。
火災保険の保険金額を過不足なく設定するには、全部保険を目指すのがおすすめです。
一部保険では不足しがち
建物の新価よりも低く設定している場合は一部保険といいます。
この一部保険は保険料が割安になるというのがメリットです。
しかし、保険金額の上限は再建築に必要金額よりもかなり少なくなります。
このため、損害によっては同一の建物を建築することができない恐れがあるのです。
保険料の安さにひかれて一部保険にしてしまうことはリスクがあります。
超過保険では保険料が無駄になることも
一部保険とは反対に新価よりも高い保険金額を設定することを超過保険といいます。
超過保険なら建物の再建築に保険金額が不足することはなくなります。
その代わり、建物の新価が保険金額の上限となるため、保険金額の上限を超える部分に相当する保険料は無駄になるのです。
割高な保険料を支払うことになるため、保険料が高い、割高といった印象を受けてしまいます。
火災保険の保険金額に追加して考えるべきこと
火災保険以外にも同じくらい重要なものがあります。
それは家財保険と地震保険です。
火災や災害で家屋に被害が及べば、その中にある家財も被害を受けます。
また、一般的に火災保険では地震による被害は対象外です。
地震を保険で対象とするには、地震特約をつけるか、火災保険とは別に地震保険に加入しなければなりません。
ここでは火災保険の保険金額に追加して考えるべきことに触れていきます。
家財の保険金額や家の中にある家具や電化製品も火災保険の対象となります。
「家財」という枠で一括して補償対象となるのです。
この家財保険は盗難なども対象となることがあり、パソコンやテレビなどの高額商品の補償も可能な場合があります。
家財保険を設定する場合は、手持ちの家具や電化製品を新価で評価したらいくらになるのか計算し、それを「家財の保険金額」とすればよいでしょう。
地震保険の保険金額
日本は地震大国。それはわかっているけれど、なかなか対策が進まないのも事実です。
地震保険もそのひとつ。地震保険は火災保険に比べると保険料が割高です。
おまけにその補償額も建物価格の3割程度にとどまっています。これは大規模な被害で保険請求が殺到し保険会社が破綻することを防ぐためです。
より使いやすい地震保険の導入が望まれます。
まとめ
火災保険の保険金額の上限はどのように決まっているということが理解できましたでしょうか?
ここで、一度おさらいをしておきましょう
この記事のおさらい!
- 時価とはその時の価格
- 新価は再度新築にした場合の価格
- 超過保険は割高のためなるべく避ける
火災保険の保険金額をいくらにしようか、というのは毎期の保険料や万一の資金などに直結する大きな事項です。
保険料の支払い時に負担が大きいのは感心できません。
また、いざという時に保険金額でカバーできないというのも本末転倒です。
必要にして十分な保険金額を理想としてそれになるべく近づけるような保険金額を設定しましょう。